外国人や留学生が病気になる前に準備すること3選

外国人や留学生にとってはあまり考えたくないことですが、しっかり準備をしておかなければいけないことがあります。

それは、「もし、日本で病気になったら」ということです。
観光で日本に滞在される外国人と一年以上日本に滞在される外国人や留学生とでは病気に対して準備をするものが少し異なります。

本日は何をどのように準備しておけば良いのか、説明いたします。

1.外国人が日本で加入できる民間保険

出典：https://www.jnto.go.jp/emergency/jpn/do_travel_insurance05.html

こちらは旅行などで一時的に日本に滞在される方の準備です。
公的保険（国民健康保険）のお話は以前しましたので、その記事を参考にしてみてください。

本日は民間の保険のお話です。

民間保険には様々な種類がありますので、細かな条件はここでは紹介できませんが、旅行会社やクレジットカードの会社が手続きをされることが多いです。
中には日本で治療を受けた場合の医療費の全額を負担してくれるものもありますので、公的保険よりもさらに手厚い場合もあります。

ただし、一年以上日本に滞在する方は民間保険に加入できない場合もあります。
逆に公的保険に加入しながら民間の保険に加入できる場合もあります。

一度、ご自身が知っている旅行会社やクレジットカードの会社に確認してみるのも良いですね。
病気になる前にしっかり準備をすすめておくことをお勧めします。

2.外国人や留学生が診察を受けやすい病院

日本には外国人や留学生が診察を受けやすい病院があります。
あまり知られていないかもしれませんが、厚生労働省や観光局、各都道府県のホームページにはその病院の一覧表があります。

保険のことや病気の内容、対応できる言語など詳しく掲載されていますので、病気になる前に一度確認しておくと便利です。

いざ、病気になったときは慌ててしまい、調べることができないものです。
事前に準備をしておくことで、安心できます。

以下、ホームページのアドレスです。

厚生労働省（外国人向け多言語説明資料　一覧）：
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryou/kokusai/setsumei-ml.html

観光局（連絡先検索）：
https://www.jnto.go.jp/emergency/jpn/mi_guide.html

3.日本で医療を受けるときに通訳してくれるサービス

医療費も大切なことですし病院を探しておくことも大切なことですが、一番大切なことは言葉の壁をなくしておくということです。

外国人や留学生が病院に行くと必ず起こる問題が言葉の壁でコミュニケーションが取れないということです。自分の症状はなんとか伝えられたとしても、医師や看護師からはもっと細かなことを聞かれることもあります。

「熱はいつから何度ありましたか？」
「どこがどう痛み、いつから痛いのですか？」
などなど。

また、医師や看護師が何を話しているのか分からなければ、自分の病気がどの程度の症状なのかも理解できず、とても不安になります。

最近ではスマホのアプリで簡単に翻訳してくれるものもありますので、ある程度のコミュニケーションは取れますが、病気のように専門的な言葉が必要となるものは開発がすすんでいません。

しかし、案外近くに通訳の方がいらっしゃる場合は多いです。
たとえば、お近くの市区町村の国際関係の部署に尋ねてみてください。通訳のボランティアが登録されており、無料で病院に連れ添ってくれる場合があります。

また無料ではなくても少額で病院に連れ添ってくれることもあります。
健康な間にこのような制度を活用できるよう、あらかじめ調べておきましょう。

通訳サービス　一覧：
https://www.bousai.go.jp/kaigirep/houkokusho/hukkousesaku/saigaitaiou/output_html_1/pdf/243-250.pdf

まとめ

外国人や留学生が日本に滞在される期間によって加入できる保険が異なる場合があります。
日本の医療制度は他国に比べても引けを取らないくらい充実していますが、一方で国はあまり広報していないため、利用される方が少ないことも事実です。

外国人や留学生が日本の病院で治療を受けて、医療費を支払わずに帰国した場合、状況によっては次の入国審査で日本への入国が認められない場合もあります。

そういったトラブルを未然に防ぐためにも、必要なときは治療を受けられるようしっかり準備をしておきましょう。